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2006.09.02 Sat
87年前の「日本人」

つい最近知ったことだが、いまから87年前の1919年、ここメキシコ・ユカタン半島のメリダに、足跡を残した一人の日本人がいる。彼の名は、

HIDEYO NOGUCHI

彼が黄熱病の研究に従事したオーラン病院(Hospital General Agustin O'HORAN)は、セントロ(中心部)から北西に少し離れたところにある。

オーラン病院の中は、診察待ちの人たちであふれていた。ところが、彼の銅像がどこにも見当たらない。ひょっとしたら、80年以上も前の日本人のことなど誰も覚えていないのではないか。無理もない。野口英世は、オレたち日本人にとっては有名人かもしれないが、こんなメキシコの地方の人たちが存じ上げるような人物ではあるまい。

ためしに受付のおばさんに、「ヒデヨ・ノグチの銅像はどこにあるの?」と訊いてみた。彼女は、わけがわからぬといった表情を示した。「ヒデヨ・ノグチ、ヒデヨ・ノグチだよ・・・はるか昔にここで働いていたことがある日本人の医者だよ・・・」とオレもがんばってみた。しばらくして彼女はやっと合点がいったようで、

「AHー! HIDEYO NOGUCHI!!!」

といって、銅像のある場所をおしえてくれた。ところが、またもやその場所がよくわからない。だめもとで、庭を掃除していたおじさんに訊いてみた。彼は丁寧にその銅像のある場所をおしえてくれた。「ヒデヨ・ノグチは、ここの人たちにとっても有名か?」と訊いてみたら、「あたりまえだ。知らない人はいない」と云っていた。

その銅像は、病院の事務を司る本部棟の前の庭の中心に据えられており、柵を介して表通りにも面していた。思っていたよりも小さくて、はじめはわからなかった。しかし、たしかにヒデヨ・ノグチだ。しかも、本部棟の中心に据えられ、病院の「顔」となっている。銅像の下のプレートは、長い年月ですり減りが激しく、唯一「博士」という文字だけ読めた。

オーラン病院の通りをはさんだ向かいには、医学部の校舎がある。その隣の付属する建物のところに、再びさっきとまったく同じヒデヨ・ノグチの銅像を見つけることができた。その建物の入り口には、「Centro de Investigaciones Regionales Dr.Hideyo Noguchi」(野口英世博士研究所)という名が打ってあった。なるほど。たしかに、「知らない人はいな」そうだ。

野口英世の黄熱病研究は、1918年のエクアドル赴任を皮切りにはじまる。翌年の1919年には、ここメキシコのメリダに赴任し、さらに翌年にはペルーを訪れている。1923年にはブラジルで研究に従事し、現在そのすべての地において、ヒデヨ・ノグチの名をいただいた研究所が存在している。

いまの医学界で、未解明な病原体の存在する地へ直接赴いて調査する研究者はおそらく一人もいないだろう。自らがその病原体をくらって死んでしまう危険性があるからだ。残念ながら、野口英世もそうやって(黄熱病にかかって)亡くなってしまった。

ヒデヨ・ノグチは、当時の日本人としては屈指のラテンアメリカをよく知る人物であり、さらには、人類学者顔負けのフィールドワーカーであったと云えるだろう。

野口英世は、1918年に日本に一時帰国したとき、日本の医学界から冷遇された。「こんな国へは二度と戻るものか」と思ったという(実際、その後日本に戻ることはなかった)。

しかし、遠く離れた世界の各地で、彼は「日本人」としての確かな足跡を残している。現に、ドクトール・ノグチ(野口博士)は、ここメリダでは一番有名な「日本人」だ。

灼熱の太陽とふんだんの湿気が棲みつくここ熱帯の地メリダで、人々のために黄熱病の研究に没頭したヒデヨ・ノグチ。

そんな、87年前の「日本人」に、オレは敬意を表せずにはいられなかった。



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